カテゴリー別アーカイブ: サミット宣言

第16回全国菜の花サミットinやまと「サミット宣言文」

第16回全国菜の花サミット in やまと
~循環型社会へ向けて菜の花でつなぐ日本の『道』~
サミット宣言

約46億年前に地球が誕生し、38億年前に最初の生命が、500万年前には人類が出現したといわれています。「奇跡のほし」と呼ばれる地球。今日まで人類の生存を受け入れてきた地球がいま人口・工業化・環境・気象・資源・エネルギー・食糧など多くの面から「成長限界」を迎えています。

このような中で、今回の「全国菜の花サミットinやまと」では、これからの社会のあり方を展望し、私たちが歩むべき日本の『道』について意見交換が行われました。

奈良(大和の国)には、縄文弥生から古墳時代を経て奈良時代に至るまでは、優れた文化・技術・宗教・学術を渡来人と共に受け入れ、千年余の年月をかけて日本の土壌風土に最も適した形で醸成しつつ、「調和」と「共生」を重んじる国づくりの中心を担ってきた歴史があります。

その歴史に現代的な課題を解決するために必要なものを探ること、そして「やまとの覚醒」を図ることがこのサミットを日本人の心のふるさとともいえる奈良・やまとの地で開催した由縁です。

この全国菜の花サミットは、日本人が今まで育み守ってきた自然に対する考え方を取り戻し、現在の行き詰まった社会から脱却し、新しいライフスタイルへの転換や社会システムを再構築する『道』をともに考えるサミットでした。

私たちは、「観光」の本義である「その国・その土地の光を観ること」に立ち返ることから今回の全国菜の花サミットを企画してきました。

全国各地それぞれが「存在感と特色のある光」を競い合い、互いに「持続可能な地域のあり方」を学びあいながら、ここ「国のまほろば」と呼ばれる「やまと」から、外見的にも内面的にも美しい国づくりのモデルを発信していけるよう、以下の宣言をします。

1.子ども達とともに持続可能な社会づくりを目指します。「菜の花」をシンボルとして「持続可能な開発のための教育(ESD)」を推し進めていきます。未来を担う子ども達が菜の花栽培を通して、自然界の循環の仕組みを学び、菜種油を社寺に奉納することで、地域に残る自然や文化への関心を高め、世界に誇れる遺産にしていきます。

2.「菜の花」が持つ「持続可能な社会づくり」の力を再認識し、食・農・健康・観光・教育・福祉などをつなぐことを基調とした具体的で分かりやすい運動をさらに積極的に展開します。それぞれの地域の中の多様な分野の取り組みとの連携強化を図り、その活動を深めます。

3.このサミットで交わされたことを踏まえ、次の世代に引き継ぐための「日本の道」を探りながら、持続可能な社会構築のために、いまの時代を生きる個人と地域の自立を高めます。

平成28年(2016年)4月9日
第16回全国菜の花サミットinやまと 参加者一同

第15回全国菜の花サミットin東近江「サミット宣言文」

 菜の花サミット宣言

 菜の花プロジェクトは,日本の春の風物詩であり,誰もが親しみを覚える「菜の花」をシンボルにして「資源循環型社会の構築」を目指して進めてきました。

 菜の花プロジェクトは、地域から出る廃食用油を「資源」として循環させる取り組みに始まり、暮らしのあり方を見直し、持続可能な経済のあり方を探りながら、新しい時代を切り開く鍵として「地域自ら考え、地域の自発的な発想により進めること」(地域の自律)、「地域自らがまず行動し、地域の責任で地域を経営すること」(地域の自立)を基本に取り組んできました。

 地域に元気を生み出すためには、国による経済振興に期待しているだけではなく、地域にある資源を「つかう」、地域に必要なサービスを「つくり出す」、そのために地域にあるものを「つなぐ」という地域からの自律的な取り組みが必要です。

 滋賀のシンボルである琵琶湖の保全から始まった取り組みは「環境の分野」から「エネルギーの分野」「食や農業の分野」「里山や森林の分野」「福祉の分野」など、幅広く地域課題と向き合いながら進んできました。

 そしていま、地域の環境を守ること、地域資源を生かすこと、地域の課題を地域自身で解決する自治の力を持つことが地域を豊かにするために重要であることを再認識しています。

 私たちは、地域の未来が「どうなるか」を考えるのではなく、地域自らが「どうするか」を選んでいかなければなりません。

 私たちは時代の消費者ではなく、時代の生産者です。
 私たちは歴史の観客ではなく、歴史の主役です。
 私たちは政治の脇役ではなく、政治の主人公です。

 第15回菜の花サミットin東近江で私たちは、菜の花プロジェクトが地域を元気にしてきたことを確認し、FEC自給による持続的な地域社会の実現に向けて意見交換しました。

 この菜の花サミットに参加した私たちは、地域を元気にするための力強い地域モデルづくりに今後も取り組むとともに、私たちが求める豊かさの実現に向け、「地域の意思を国家の意思としていくこと」を国に強く求めていくことを宣言します。

2015年4月26日
「第15回全国菜の花サミットin東近江」参加者一同

第14回全国菜の花サミットin神崎「サミット宣言文」

サミット宣言

 春4月、全国から黄色い帯のように大地を染めて菜の花に託した人々の思いが、ここ神崎に集まっている。

 日本が震撼した東北の被災から3年。いまだ復興というにはほど遠く、放射能の処理にも気の遠くなる年月を必要とする現実。若者は職につけず、非正規雇用が激増し、「生き方を支える労働」が大きく貶められ、過疎と高齢化の農村に追い討ちをかけるようなTPPの攻勢、海も山も美しい自然も効率化の名の下に「放置」されてきた辛い現実がある。

 しかし、確実に春はくる。菜の花は種を宿し、花を咲かせ、大地を潤し、人々の豊かな思いを育て、自然エネルギーとなる油を生み出し、人やまちの営みを芳醇にする。風はその思いと営みを全国に広げていく。

 「里山資本主義」という本がベストセラーになり、若者たちが農村や地方の都市に住んで地域の人や高齢者たちともつながり、地域を再生しよう、豊かな未来を創ろうと大きく動きはじめている。食・農・環境を市民主体で楽しく豊かに切り開こうとする実践も確実に拡がっている。そうした多彩な動きが、この社会に織り込まれ、人とし生けるものへの応援歌になりはじめている。そうした人間と自然の共生こそが、この国の未来を拓くものだ。菜の花の種はどんなに小さくても、どこにでもたくさんの花を開かせるものだ。

 菜の花は「元気と未来」の象徴だ。

 それを広げることは、誰でもが自分たちの近くに小さなエネルギーを生み出し、「食」と「職」をつなげて、地域で市民が担う循環型システムを準備し、資源循環型社会の再構築を志向することでもある。

 神崎は発酵のまちだ。菜の花栽培から始まった取り組が、BDF(油精製)、養蜂などへと確実に拡がっている。そうした実践とここに集った人たちの思いと知恵と経験と力を発酵させ、菜の花に載せて全国に送ろう。若者に、女性に、高齢者に、なによりも子どもたちの未来に「元気と未来」を取り戻そう。その強い決意を込めて「第14回菜の花サミットin神崎」は、菜の花に託した人々の思いを未来を拓く力に変えて次のことを宣言する。

  • 私たちは、菜の花の「エネルギーを生み出す力」を高め、「ハチミツ」「菜種オイル」など豊かな食への多様な活用の道をさぐることで「食とエネルギーの地産地消」を一層推進する。
  • 私たちは、地域が自律的にすすめている「食とエネルギーの地産地消」の取り組みに、国や地方自治体も協働することを求めていく。
  • 私たちは、地域の資源を生かした「食とエネルギーの地産地消」の取り組みをすすめることにより、次世代に責任を持って引き継げる社会構築を進める。

2014年4月27日
第14回全国菜の花サミットin神崎参加者一同

第13回全国菜の花サミットin津和野「サミット宣言文」

サミット宣言

 本日は、全国で菜の花プロジェクトを進めている人たちが津和野に集まり、第13回菜の花サミットin津和野を開催した。

 津和野は山陰の小京都と呼ばれ全国から観光客が訪れる地域であるが、他方で、過疎化高齢化による耕作放棄地の増大や農業経営者の減少といった厳しい課題も抱えており、全国各地域と同様に、いかにして地域の活力を取り戻すことができるかを模索している。

 かつては、エネルギーの中心は薪炭やナタネ油などのバイオマスであり、その供給拠点は農山村であった。工業化・都市化の進展、高度経済成長とともにエネルギーは大手の事業所による独占的な供給が進み、地方にとってエネルギーは「買うもの」になってきた。その結果、地方はエネルギーの供給拠点から需要地となり、それが地方の衰退につながっている。

 「エネルギー」は「食」とともに、私たちが生きていく上で欠かせないものである。その双方を担う一次産業を見直し、食とエネルギーの自立を作り出すことが、農山村に活力を取り戻す一つの道だと考え、今回の菜の花サミットは企画・開催された。

 今回の津和野サミットでの議論を踏まえ、参加者一同は次の取り組みを進めることの大切さを確認し、社会の多様なセクターと連携しながらその推進を図ることを宣言する。

  1. 私たちは、農業が持つエネルギーを生み出す力を農業の価値と自覚し、これを普及啓発する取り組みを進める。
  2. 私たちは、地域が「埋蔵資源」として持っている太陽、森、田畑、川、風などエネルギーを生み出す地域の資源がもたらす恵みが、地域外に流出することなく地域の豊かさにつながる仕組みづくりに取り組む。
  3. 私たちは、農業機械の燃料としてのバイオディーゼル燃料(BDF)の利用が広がるよう、税制を含めた利用促進のための制度整備を国などに求めていく。

2013年4月20日
第13回全国菜の花サミットin津和野参加者一同

 

第12回全国菜の花サミットinふくしま 「サミット宣言文」

サミット宣言

 私たちは、福島が大好きです。福島はステキなところです。

 しかし、3.11に東日本を襲った大地震、津波、そして福島第一原子力発電所事故が私たちからすべてを奪いました。一年が経った今もなお、放射能による直接的な生活環境の汚染と、それに起因する風評被害により、復興に向けた確かな展望が見いだせていません。

 私たちには、安全で美しい福島の郷土を、大地を、歴史と文化を未来に残し伝えなければならない責務があります。そして、私たちは福島に生活することに誇りを持ち、これからもたくましく行きていきたいのです。

 私たちは、この「3.11」を教訓にし、これまでの「他人から与えられたエネルギーに頼る社会」から「地域が自立的にエネルギーを生み出し、地域を創造していく社会」を目指し、勇気と決意を持って、そのための一歩を踏み出していかなければなりません。また、放射能や津波による被害から大地を守り、安全な「食」を確保しつづけなければなりません。そして、「食とエネルギー」という社会の持続性を生み出す力を持つ農村と農業の復興を進めなければなりません。

 このような思いを胸に、安全な「食」と「エネルギーの地域自立」を全国の皆さんや次の世代に伝えることを目的として、全国菜の花サミットは福島県須賀川市で開催されました。サミットでは、ドイツにおける「地域が自立的にエネルギーを生産し消費する社会のあり方」が紹介され、また「放射能や塩害を乗り越えていく菜の花プロジェクトの取り組み」が報告されました。

 菜の花プロジェクトが進める資源循環型社会づくりの取り組みは、東日本大震災を契機に、その意味を一層深くしています。未来の世代が希望の持てる日本の再生をこの福島からはじめるため、応援してくださる全国の皆さんとともに、次のことがらに取り組みます。

  1. 未来の世代が勇気と希望を持てるビジョンを持ち、新しい日本を作り出すために、福島をはじめとする東日本の再生に取り組みます。
  2. 私たちの大地を放射能や塩害から早期に回復させるため、全力を挙げて取り組みます。
  3. 農業・農村を持続可能な社会における基板として再評価し、地域の特徴を活かした食とエネルギーの地産地消の推進に取り組みます。

 私たちは国内外の諸活動と連携してこれらの取り組みを拡げていくとともに、地域の自発的・自立的な活動を支える大胆な支援の仕組みづくりを国に要請します。

 私たちは、あきらめません。日本の再生をこの福島から始めましょう。

2012年4月28日
第12回全国菜の花サミットinふくしま参加者一同