藤井絢子と行く エネルギー自給村の実態〜ドイツ編〜

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エッフェルター Effelter (バイエルン州)~

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「フランケンの森」という自然公園(標高600m)内にある人口280人の集落エッフェルター。バイオガス施設の建設がきっかけとなり、住民参加型のバイオエネルギー村がまたひとつ誕生することとなった。

総長2.4kmの配管により、木質地域暖房施設から熱が供給されている。受賞の決め手となったのは、エネルギー作物の代わりに野草のサイレージ等をバイオガス施設の資源にしている点。

高い標高の立地を活かしている。木質バイオマス地域暖房施設から出る灰は、肥料として森に還されている。

○施設/技術
・バイオガスコジェネ施設2基(各65 kW )
・木質バイオマス地域暖房施設 500 kW
・集落の太陽光発電 30 kWp~ ・その他6軒の民家に合計170 kWpの太陽光発電~ ・総面積の60 m² の太陽熱利用パネル
・小水力発電(3 kW)

フェルドハイム (ブランデンブルグ州)

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トゥロイエンブリッツェン市の一角にある人口145人のフェルドハイム地区は、地域住民や地元企業によってエネルギー供給会社を設立、自分たちの使うエネルギーを自ら生産・運営している。バイオガスと木質バイオマスによる熱の供給のみならず、電力も供給。

今後法律が整えば、送電線も自社で所有する予定にしている。

それにより、地域内のエネルギー需要を地域内でできたエネルギーで供給する(完全に自立する)という地域住民の目標が叶うこととなる。

それを実現するためには、地域分散型の蓄電施設が必要であるが、それについても現在積極的に取り組んでいる。

この地区のやり方は、完全にエネルギーの自立が目指せるということで、全国から注目を集めている。

○施設/技術
・バイオガス施設(500 kW:牛糞、豚糞、トウモロコシのサイレージ、麦わら)
・木質バイオマス地域暖房施設(350 kW)および配管3キロ~ ・風力発電 74,1 MW
・送電線 3 km
・硫化ナトリウムバッテリーによる蓄電施設(予定)

ユーンデ・バールリッセン(ニーダーザクセン州)

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ドイツ初のバイオエネルギー村ユーンデは、隣接するバールリッセン地区まで拡張することで、最初のバイオエネルギー自治体となった(ユーンデ地区とバールリッセン地区が併せて自治体)。人口は1080人。ユーンデをお手本に、バイオガス施設と木質バイオマ地域暖房施設が建設され、またユーンデの経験をまとめた「再生エネルギーセンター」も建設され、今後更に“バイオエネルギー村ツーリズム”を推進していく方針だ。

○施設/技術
ユーンデ
・バイオガス施設(716 kW:牛糞、トウモロコシと穀物のサイレージ)
・木質バイオマス地域暖房 550 kWと熱供給配管6 km
・太陽光発電約45 kWp(民家2軒)
バールリッセン~ ・バイオガス施設(250kW:牛糞、サイレージ)
・木質バイオマス地域暖房 550 kWと熱供給配管2,2km
・電気自動車用充電施設


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