1)菜の花プロジェクトの原点
■ 「資源循環サイクル」図
図は菜の花プロジェクトが進めてきた「持続可能な社会の地域モデル」です。
私たちは、それぞれの地域が生み出す資源を循環させることが地域を未来世代にまで持続できる道だと考えてきました。
■ 食とエネルギーの地産地消
食とエネルギーの自立は地域の持続性の土台です。
私たちはバイオマス資源が生み出す「食とエネルギーの地産地消」を大事にしてきました。
「菜の花」は地域の資源循環・食とエネルギーの地産地消のシンボルです。
■ 地域力<ケア>の再構築
地域はそこに住み、そこに関わる人々の力で維持されます。その力が絆です。
ともに暮らす・遊ぶ・学ぶ・働く・支え合うという地域力が地域の持続性を高めると考えてきました。
■ 「ハンドシェーク(つなぐ力)」による新しい価値創造
ないものねだりではなく、地域にあるものを活かすこと。そのために様々な資源・様々な主体・様々な活動をつなぐ力が必要です。
つなぐ(握手させる=ハンドシェーク)ことで新しい価値を生み出したいと考えます。
2)菜の花プロジェクトのキーワード
■ 地域自律の資源循環サイクル
菜の花プロジェクトとして取り組んできた持続可能な社会づくりに向けた活動をもとに、私たちが考える「資源循環型社会とはどんな社会なのか」を一枚の図に表したのが「資源循環サイクル図」です。
ゴミ(無駄)になるものを少なくし、資源として地域の中で連鎖させ、生かして使うことで資源循環社会が現実のものに近づいていきます
全国は画一ではなく、気候も風土も地形も歴史も違います。地域の持つ個性や特性を積極的に 評価しながら資源循環社会づくりに取り組んでいきます。
■ 資源循環を支える「適正技術」の開発と活用
菜の花プロジェクトでは、廃食用油をせっけんやBDFにするために小規模サイズのプラントを開発してきました。地域内で資源循環の仕組みをつくるためには、従来の「重厚長大」の大型技術より、地域のサイズにあったミニ・プラントの方が効果的なこともあります。原発事故は大規模集中技術の限界をみせつけました。小規模分散型技術の持つしなやかさをもう一度見直すこと が大事です。
■ 暮らしの再生・農の再生
「瑞穂の国」と呼ばれる日本で、農は私たちの生活や文化を育て、地域社会を支えてきました。
菜の花プロジェクトは、弱体化してしまった農を「農の持つ多面的機能」を地域に再生することで地域の活力を取り戻したいと考えます。
■ 自律と自立
菜の花プロジェクトを進める中で大切にしている言葉があります。
自分の頭で考えるという「自律」と、まず自らが始めるという「自立」です。
自分たちの住む地域の未来を人任せにするのではなく「自ら考える」こと、人からいわれて動くのではなく「自ら行動を起こす」ことです。
■ 多くの地域モデルをつくり相互交流する
菜の花プロジェクトは「愛東モデル 」を真似ることではありません。
愛東モデルに触発されて、数多くの地域モデルが生まれ、それを相互交流することで資源循環型社会・持続可能か社会づくりに向けて、より有効なモデルをみんなで創り上げたいと考えています。
その場が「菜の花サミット」であり、「菜の花プロジェクトネットワーク」なのです。