地域にある資源を地域内で利用する資源循環型の地域づくりを目指す


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滋賀県蒲生郡安土町下豊浦3番地
TEL/FAX:0748-46-4730
E-mail:

菜の花プロジェクトのしくみ

地域自律の資源循環サイクル

 菜の花プロジェクトを実践する中で、循環型社会の具体的な地域モデルを分かりやすく図にしたのが「資源循環サイクル」です。この資源循環サイクルづくりを、それぞれの地域で目指そうというのが菜の花プロジェクトです。
 この「資源循環サイクル」を見てください。

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 休耕田や転作田を活用して菜の花を栽培します。
 菜の花は観光利用や養蜂などに利用されながら、やがて実をつけ、刈り取られたナタネは搾油され、遺伝子組み換えのない安全、安心なナタネ油として家庭や学校給食に利用されます。
 搾油の時に生まれる油かすは飼料や肥料として有効活用され、家庭や学校からの廃食油は地域の協力により回収され、せっけんやBDFにリサイクルされ、再び地域で利活用されます。
 このように、ムダ(ゴミ)になるものをできるだけ少なくし、私たちの知恵と力で、資源として地域の中で連鎖させ、生かして使うことで、循環型社会が現実のものに近づいてきます。

 地域の資源を適正に活用して、自然と人間活動のバランスを再生する。
 それが、「地域自律の資源循環サイクル」です。

資源循環サイクルづくりは地域の特性や課題を踏まえて

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 これは、滋賀県を上空から見た写真です。
 真ん中に琵琶湖を抱え、そのまわりを田んぼや山が取り囲んでいます。
 琵琶湖の環境を守るためには、田んぼや山の管理も含め、琵琶湖の周りで繰り広げられる私たち自身の暮らしや、さまざまな経済活動を持続可能な形に変えることが大事だということが分かります。

 しかし、「大量生産、大量消費、大量廃棄」が当たり前のようになっているいまの暮らしや経済を「循環型」に変えることは容易ではありません。
 私たちの社会のあり方を循環型へ転換していくためには、せっけん運動が「合成洗剤が当たり前である暮らし方が琵琶湖を汚している」ということへの気づきから始まったように、私たち一人ひとりが、「いまの暮らし方はおかしい」ということを自覚することから始まります。
 暮らしを取り巻く身近な問題への気づき、私たちが住んでいる地域が抱えている課題への自覚が、資源循環型社会づくりに取り組むきっかけになります。

 過疎問題、農業問題、水や空気の汚染の問題、コミュニティ崩壊の問題・・・それぞれの地域には、それぞれの課題があります。資源循環サイクルを築き上げるためには、他の地域の取り組みを参考にしながらも、それぞれの地域の課題を踏まえて、それぞれの地域の持っている文化や特性を生かして取り組んでいくことが不可欠です。
 「菜の花プロジェクト」は、自分の住んでいる地域を知ることから始まるのです。

取り組みの基本は、地域が一体になった資源回収

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 菜の花プロジェクトは、家庭と田んぼが生み出すバイオマスに着目した資源循環サイクルづくりの取り組みです。バイオマスの有効利用には、資源となる可能性のあるバイオマス(廃食用油)をどのようにして集めるかがもっとも大きな鍵です。
 「愛東モデル」では、集落ごとに廃食油の回収拠点を設け、そこに自分の家から出る廃食用油を持ち寄り、さらにその拠点に集まった廃食油を住民自らが町の資源回収センターまで運ぶ取り組みを進めてきました。地域の人々の強い情熱に支えられて資源回収の仕組みが動いているのです。
 資源循環型社会の構築には、こうした仕組みをそれぞれの地域の中につくりあげ、それを進める人々を育てることが基本です。
 同時に、都市化する中で、家庭からの廃食油回収が確実に進むように、さらに、高効率に回収する仕組みを作り上げる道を探っていくことも大事です。

地域の資源循環を支える「適正技術」の開発と活用

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 集められた廃食油をせっけんやBDFにするために、せっけん製造ミニプラント「ザイフェ」や、BDF精製ミニプラント「エルフ」を開発してきました。
 ザイフェにもエルフにも、地域で資源循環を成り立たせるための様々な工夫がなされています。
 例えば、プラントの「サイズ」。地域で集めた廃食油をリサイクルするためには、従来のような「重厚長大」の大型プラントより、地域のサイズにあったミニプラントの方が効果的です。
 つくり出されたせっけんやBDFが、環境に負荷が少ない品質であることも、重要なポイントです。
 それに、だれにも扱いやすく、環境学習などにも有効活用できることも大事です。
 こうしたことを踏まえて改良を重ねてきたBDF精製プラント「エルフA3型」は、2005年に愛知県で開催された「愛・地球博」で、世界の100件の優れた環境技術を表彰する「愛・地球環境賞」を受賞しました。(写真は、「エルフA3型」)

「資源循環」をつくり出すための地域内での利活用

 地域の中に「資源循環サイクル」をつくり出すには、リサイクルされたせっけんやBDF(バイオ燃料)を地域で有効に活用していくための取り組みが必要です。
 廃食油を資源として、せっけんやBDFにつくりかえても、それが使われなければリサイクルの輪は途中で途切れてしまいます。

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 リサイクルされたものを地域で利用、使用していくという考え方は、食べ物の「地産地消」にも通じることです。できるだけ地域のものを地域で使うというライフスタイルを広げることが大事です。
 しかし、軽油に代わるバイーディーゼル燃料(BDF)を地域に普及していくためにも、BDFの品質確保、非課税制度による価格誘導、ディーゼルエンジンメーカー等との協力など、まだまだ取り組むべき課題が多くあります。
 菜の花プロジェクトネットワークは、中央政府や地方政府への働きかけも行いながら、資源循環型社会の実現に取り組んでいます。

問題を地域で未然防止する仕組みづくり

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 菜の花プロジェクトが目指しているのは、地域で問題を未然に防止できる地域づくりです。
 そして、もし生活環境を脅かす問題が発生しても、問題を先送りしたり、地域の外に問題を押しつけるのではなく、地域の中で、できるだけ小さな問題のうちに解決できる地域づくりです。

 ゴミ問題は、地域における大きな環境問題です。
 毎日の暮らしから出るゴミを減らす。しかし、どうしても発生してしまうゴミは、できるだけ資源として有効利用する仕組みをつくる。限りある資源を地域で有効利用する仕組みをつくる。
 そうした暮らしの再生を、山や田んぼなどが生み出すバイオマスに注目して進める。
 それが、菜の花プロジェクトの取り組みです。

暮らしの再生、農の再生

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 菜の花プロジェクトは、地域から出る廃食油を資源として循環させる取り組みを通じて、暮らしのあり方を見直し、持続可能なライフスタイルの再生を目指す取り組みです。
 頭の中で、環境にやさしい暮らしをイメージするだけでなく、日々の暮らしのあり方を自然と共生する暮らし方に再生することを目指しています。
「瑞穂の国」と言われる日本で、農は私たちの生活や文化を育て、地域社会を支えてきました。
 菜の花プロジェクトは、いまの弱体化してしまった農を「農の持つ多面的機能」を地域に再生することで活力を取り戻したいと思っています。

自律と自立

 菜の花プロジェクトを進める中で大切にしている言葉があります。
 自分の頭で考えるという「自律」と、まず自らが始めるという「自立」です。

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 自分たちの住む地域の未来を、人に任せるのではなく「自ら考える」こと、人からいわれて動くのではなく「自ら行動を起こす」ことです。

 いまのままでは自分たちの地域に未来が感じられないと思うことに、これまでに代わる具体的な「代案」をさがしながら、「その代案をまず自分たちで実行する」というやり方が、菜の花プロジェクトの姿勢です。

 「自律と自立」こそが、20世紀を超える時代の扉を開く鍵だと考えます。

多くの「地域モデル」をつくり、相互交流する

 愛東で生まれた「資源循環サイクル」は、ひとつの地域モデルです。
 この「愛東モデル」に触発されて、全国で菜の花プロジェクトの取り組みが広がっています。
 菜の花プロジェクトに取り組む地域・団体の数が増え、成果の交流が進む中で、新しい「地域モデル」がどんどん生まれてきました。
 菜の花プロジェクトは、みんなが愛東モデルをまねることではありません。
 愛東モデルに触発されて、数多くの地域モデルが生まれ、それが相互交流することで、資源循環型社会、持続可能な社会づくりに向けて、より有効なモデルをみんなで創り上げたいと考えています。
 その場が「菜の花サミット」であり、「菜の花プロジェクトネットワーク」なのです。

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